

投稿者のしんです。
私は、新卒で特別養護老人ホームに入社しました。
その後かれこれ10年以上、介護現場で働いています。
2年~3年で、1つの部署を異動してきました。
特別養護老人ホーム、グループホーム、ショートステイをこれまで経験し、今に至ります。
今後のキャリアとしては、「しろくま介護ナビ」を利用して、在宅施設のサービスを経験していく予定です。
日本の介護の現状と課題を、施設介護の観点から学びたいと思っております。
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毎週水曜日の21:00~21:54に放送されている「ほんまでっかTV」。
明石家さんまさんが司会をする、おもしろい番組ですよね。
私もタイミングが合うと、見るようにしている番組の1つです。
9月9日の放送を見ていると、ある話題がありました。
その放送を見ながら「これって認知症ケアやん!」と感じた内容がありました。
この記事では、どんな放送内容で認知症ケアを感じたのか。
お伝えしたいと思います。
【ほんまでっかTVから学ぶ】認知症ケアに活かせる対応方法

では、一体どんな放送だったのか・・・。
放送内容は、「方向音痴」を取り上げた内容でした。
私の周りにも方向音痴の方はいますが・・・。
- まさかここまで!?
- これはもはや方向音痴ではないやろ・・・。
と、思う方もおられました。
方向音痴の方は、目的地に到着するまでに到着予想時間の倍以上は基本かかっておられました。
ひどい方は、6分で着くところを1時間30分もかかってました。
「これはひどいなー」と思ってみていると、そこであるアプリが紹介されました。
これを使うと方向音痴の方は迷いにくいと説明がありました。

こう感じて見ていると、その1時間30分かかった人が10分くらいで到着していました。
【アプリの特徴】方向音痴の方には超おすすめ!?
そのアプリは、「Waaaaay!(うぇーい!)」というものです。
一見ふざけたネーミングに思えますが、方向音痴で悩んでいる方にとってはすごく分かりやすいみたいです!
このアプリの特徴は、地図を取っ払って、向かうべき目的地までの"距離"と"方向"だけを指し示します。
これにより「自分はどの方角を向いているのか?」や「どのような道順を辿るのか?」など。
これらを気にかける必要なく、自分の目的地のみに集中して向かうことができるものです。
本当の方向音痴の方は、地図がそもそも読めません。
情報を限りなく制限し、目的地までの最低限の情報のみを表示することが大切のようです。
この説明を聞いた時、私は「「え?これって認知症ケアと一緒やん?」という感想を持ちました。
注意ポイント
【情報を制限する】認知症にも同じ対応が求められる
認知症の方の特徴としては、初期~中期にかけ「周囲の情報」で迷うことが増えていく方が多いです。
これまで当たり前のように使用していた物で混乱したり、自分の持ち物の多さで混乱したり。
そのため、認知症の方にとって情報を制限するということは、「混乱してしまう材料を減らす」という目的になります。
人間は、情報を5感から受け取ります。
5感の情報を考えることは必要ですが、今回は視覚に絞って書きます。
認知症初期でみられる特徴とは?
認知症の初期のケアでは、ご本人の精神的なストレスに寄り添うことが大切です。
それを踏まえ、「自分のことを自分でできる」ことを目的に置きます。
記憶障害が徐々に進行する中で、少しでも自分で思い出しやすくするために環境設定を行います。
- メモをすることを癖づける
- 決まった位置に物を置く 等
しん 認知症ってどんな病気なんだろう・・・。 認知症の方の行動は意味がわからない・・・。 こういった疑問や悩みについて、書いていきたいと思います ... 続きを見る
しかし。
認知症が進行すると、その自分の書いたメモを見て混乱するようになってしまいます。
決まった位置に置いていた物も散乱していくこともでてきます。
(全員ではないですが、多数の方が当てはまると思います)
認知症を理解しよう!
認知症初期~中期で求められる対応
認知症ケアには、必ず薬物療法と非薬物療法が必要になります。
対応方法について、知りたい方はこちらのカテゴリーから見てみて下さい。
非薬物療法として「情報を制限する」ことも必要になります。
そのお気持ちはお察しします。
しかし、私はご本人にとっての「混乱」は、本当に辛い環境だと考えています。
そのため、少しでも混乱する材料を減らすことは、少しでも安心してもらうことにつながるのかなと思っています。
実際の接し方の例を出すと・・・。
入浴に行く前に、お風呂からあがった後に着る洋服を選んでもらう場面だとします。
引き出しをあけ、「(この中で)どれが良いですか?」
こう声かけをしても、視覚からの情報が多いため、認知症の方で選ぶのに困る方は多いです。
そのため2,3枚をご本人の前に出して「どれが良いですか? どっちが良いですか?」
こう声かけをするのが適切です。
【情報を制限する】具体的な方法とは?

情報を制限するための方法は、いくつかあります。
- 少しずつ順番に回収していく
- ご本人の持ち物を減らす
- ご本人のいない時間に回収する
- 物を広げて置かない(今、使うものだけ出しておく) 等
これらの環境を整えることで、少しでも「不快・混乱」を減らしてあげることができるのかな。と感じます。
【頭を悩ます】「本人の思い」を考えながらケアを考えること
認知症ケアで一番難しいと、私が感じるのは「本人の思い」を考えることです。
本人の目の前で物を回収しようとすると。
- なんで私の物を盗るの!
- あなたには関係ないでしょ!
- 私の物をいらわないでよ! 等
こう思われる可能性もあります。
これらがきっかけで、精神的に不安定になり行動心理症状につながる可能性も大いにあります。
本人の状態をみつつ、少しずつご本人の混乱になる材料を減らすことが大切です。
最後にみなさんにお伝えしたいこと
この記事は、「ほんまでっかTV」を見て感じた認知症ケアについて書いてきました。
いかがだったでしょうか?
私も番組を見ることで、方向音痴の方も本当に悩んでいるんだなと感じました。
どうしたら良いのか自分でも分からない中で、記事内で紹介したアプリは画期的なのかなと思います。
「情報が多くて混乱する」というのは、認知症の方も同じ状況になることは多いです。
方向音痴の方はアプリを使えますが、認知症の方にアプリは使えません。
そのため、介護者の対応の仕方しだいでは画期的な対応があると私は信じています。
本人の思いを配慮したうえで、試行錯誤しながらケアを考えないといけないですね(^^)/

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