介護技術

介護で「腰痛」はつきもの?【症状を悪化させないためにすべきこと】

 
 
みなさん、こんにちは。
投稿者のしんです。
 
 
この記事では、「腰痛」をテーマに書いていきたいと思います。
 
 
介護をしていると、「腰痛」で苦しむ方は本当に多いです。
 
 
私もこれまでの経験で、腰の痛みで苦しんだ経験があります。
 
ひどい時は、腰が痛すぎて靴下がはけなかったです(^^;)
 

 
 
あの時の辛かった期間を経験から。

  • 腰痛の正しい知識や予防法
  • 腰痛を悪化させない方法

これらをお伝えしていきます。
 
 
それでは、説明していきます。
 
 

介護で「腰痛」はつきもの?【症状を悪化させない】

 
 
介護業界は人材不足が深刻化している中で、介護で腰痛に苦しむ職員は多く、それが原因で離職につながったりもします。

  • 介護は好きなのに、体がもたない
  • 日常生活に支障がでてきた

こういったことになると、続けていくことができなくなります。
 
 

介護事業における腰痛の発生状況を知ろう!

厚生労働省が介護事業所を対象に、「腰痛」についてアンケートを実施しています。
こちらの図を見ながら説明していきます。

 

年齢からみる腰痛の発生状況

 

  • 一番腰痛を発症している年齢は、「29歳以下」となっています
  •  

  • 若い世代の方は、力や体力があるので、大変な介助でも自分の力を過信して無理してしまっているのかなと思います。
  • 年齢を重ねるにつれ、「無理をしない」ということを意識される方が増えてきます。

 

経験年数からみる腰痛の発生状況
  • 介護で腰痛を発症する特徴として、経験年数が3年未満の方が全体の54%を占めています。
  • 介護にあまり慣れていなくて、正しい介助方法を知らないのが、一番の原因ではないかと思います。
  • この事実は、介護の指導する立場にいる方は、知っておくべきことです。

【参考】:厚生労働省:社会福祉・介護事業における労働災害
 
 
これらのデータでも分かるように、「若いから・・」「年いったから・・・」等の年齢は関係ありません。
 
介護をしていくなら自分の体のことは、しっかり考えないといけません!
 
それでは、腰痛といってもどんな種類があるのか。
 
 
説明していきますね。
 
 

「腰痛の症状とは?」しっかり確認しておこう!

腰痛の症状は、大きくわけ下記の2つに分けることができます。

  • 慢性腰痛症
  • 急性腰痛症

 
よく他のサイト等で、「腰痛を改善する〇〇!」「腰痛に効くマッサージは〇〇」と紹介されているのを見たことある方も多いと思います。
 

  • あれは本当に効くの?
  • あれは意味あるの?


こういった疑問を持たれる方もいると思います。
 
 
体の機能に詳しい専門家からすると、あれは「間違いでもあるし、正解でもある」みたいです。
 
それはなぜか?
 
腰痛には、上で紹介した2つの症状があります。
 
2つは発症する原因が違うため、それぞれの症状に合わせた改善方法が必要になってきます。
 
 
効果のある腰痛の改善方法を行っていくために、それぞれの症状がどんな症状なのかを書いていきます。
 

 
 

慢性腰痛症とは?

慢性腰痛症とは、慢性的に存在する腰の痛みのことです。
 
腰の痛みが3か月以上続くものを指します。
 
症状の特徴として「重い」「だるい」「しんどい」「つらい」などがあります。
 
 
代表的なものに、「筋筋膜性腰痛」というものがあります。

メモ


筋筋膜性腰痛とは?
 
筋筋膜性腰痛は腰回りの筋肉や筋膜の損傷で起こる腰痛の総称。
 
長時間の無理な姿勢やスポーツなどによる急激な腰への負荷が主原因。
骨や関節には異常が見られない。

 
 

慢性腰痛症の原因は?

原因は85%以上が原因不明と言われることもあり、明確な原因は分からないことが多いです。
 
慢性腰痛の症状には、個人差があります。

  • 加齢による、体の「柔軟性」や「筋力」が低下
  • 日頃の姿勢が悪い

これらが影響していると言われています。
 
 

「慢性腰痛を改善」勘違いしている人が多い!

痛みがある場合は、マッサージや湿布が使用されることが多いです。
 
しかし、それは根本的な改善にはつながりません。
 
それはなぜか?
 

マッサージの効果

「姿勢が崩れる=硬すぎる筋肉と弱すぎる筋肉があり、筋肉のバランスが崩れている」
 
この硬すぎる筋肉を緩めるには、マッサージは有効です。
 
マッサージで固まった筋肉を緩めてから、弱った筋肉を鍛えることで筋肉のバランスは改善して姿勢や動きが改善します。
 
 

湿布の効果

湿布にあるのは、基本的には痛み止め作用です。
 
痛み強い場合に一時的に症状を和らげてくれる役割はあります。
 
これはサポーターやコルセットも同様です。
 
サポーターを巻いたから慢性腰痛が改善するというものではありません。
 
 

腰痛改善グッズで起こる勘違い

効果がある商品でも、使い方を間違えて「これは効果がない」と言われています。

  • 痛みを和らげるものと根本的に改善するものは分けて考える
  • 腰痛改善グッズをうまく使いこなすこと

これらが慢性腰痛の対処方法としては重要です。
 
 

慢性腰痛の治療とは?

原因が分からないことが多いため、マッサージや痛み止めの服用、電気治療などが行われます。
 
また、鍼治療やお灸の治療もあります。
 
治療として痛みを和らげる。
 
その後、腰に過度な負担がかかる姿勢や動きの癖を、日頃から改善することが必要になります。
 

 
 

急性腰痛症とは?

急性腰痛症とは、1回の強い腰への負荷によって起こる急激な腰の痛みを指して言われる腰痛です。
 
腰痛の治るまでの期間が4週間以内とされています。
 
症状の特徴として「ビキッ」「ズキッ」「ミシッ」という痛みがあり、ぎっくり腰のことを指して言われることもあります。
 
症状が強い方は、立てない・歩けないくらいの激しい痛みがある場合があります。
 

しん
腰椎椎間板ヘルニアのような原因があると足の痺れなどの症状も伴います

 
 

急性腰痛症の原因は?

腰の筋肉や筋膜、靱帯などに炎症が起こっていることが多いです。
 
「いつ腰を痛めてもおかしくない状態」で、急に身体を捻ったり、重いものを持ち上げたり、くしゃみや咳などで急激に腰に強い負担がかかった瞬間に発症すると言われています。
 
 

いつ腰を痛めてもおかしくない状態とは?

  • 日頃からの体に負担がかかる動作
  • 老化による筋力低下・柔軟性の低下

これらの状態を指します。
 
 

急性腰痛症の治療は?

まずは安静にしましょう。
 
よく安静にすることで腰痛が悪化するとも言われますが、それは慢性腰痛の話です。
 
最初の3日間は、RICE処置を行いましょう。

RICE処置とは?


応急処置の頭文字をとったものです。
R(安静)、I(冷却)、C(圧迫)、E(挙上)

 
治療から症状の改善は以下の流れです。

  1. 安静にして、痛みが引くのを待つ
  2. 腰に負担がかかる姿勢や動きの癖の改善

 
原則的に、急性腰痛であれば冷やす、慢性腰痛であれば温めることを意識しましょう!
 
 

腰痛を予防しよう

腰痛にならないためには、日頃から注意しないといけません。

  • 適度な運動で筋力を維持する
  • マッサージや柔軟運動で柔軟性を維持する
  • 負担がかかる姿勢や動きを改善する

長時間椅子に座っていることが多い方で、股関節と胸椎の柔軟性が高い人はほとんどいないと言われています。
 
 
これまで腰痛のことについて書いてきました。
 
介護で腰を痛める方が多い理由も、納得できますよね。
 
 
それでは、介護をする上で体を痛めないようにするには、どのような点に注意しなければならないかをお伝えします。
 

 
 

「体を痛めない介護」必要なこととは?

これから4つのポイントをお伝えします。
 
これを押さえていれば、体を痛める確率はかなり下がります。
 
4つのポイントとはこちらです👇

  • 介助前の声かけ
  • 正しい介護技術
  • 介護用品を活用
  • 自分の体の管理

この4つのポイントを押さえているかどうかで、体の負担は圧倒的に変わります。
 
 
私は長い間、現場で介護職員の指導に携わっています。
そんな私が自信をもっておすすめします!
 
 

介助前の声かけ

何か介助に介入する前には、ご利用者に声かけをすると思います。

〇〇さん、今から〇〇しましょうか。
しん

こういった声かけです。
 
声かけは、相手に次の動きを分かりやすく説明したり、相手に安心してもらうという目的があります。
 
それ以外にも、介護負担が軽減できるものでもあります。
 
合わせて読みたい
「声かけ」の秘密とは?

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声かけが上手い人は、基本的に介護をよく知っておられる方だと思います。
 
 

正しい介護技術

これは必須ですね。
 
若い世代の方は、自分の体に元気が溢れているので、力任せに介護されている人もいます。
 
記事の最初で説明しましたが、腰痛を発症する人は20代の方に多いです。
 
特に立位介助移乗介助は一番痛めやすいので、注意が必要です。
 
 

介護用品を活用

今はいろいろな介護用品が存在します。
 
介護用品を使用する目的

  • 介護者の体の負担を軽減する
  • ご利用者の安全面に配慮する
  • ご利用者自身の生活の満足度を上げる

などがあります。
 
実際に使わなくても、知っていて損はしないです。
 
どんなものがあるのかを知らない方も多いと思います。
 
これに関しては、詳しい記事を今後書いていく予定にしています。
 
 

自分の体の管理

これも必須です。
 
介護をしていると、腰痛の原因になるだろう動きが、とても多くあります。
 
仕事中に痛いと感じたり、家に帰り腰を曲げると「あいたたた」ということもあると思います。
 
疲れがたまると、腰痛を発症するリスクは高くなります。
 
そのため、疲れを溜めすぎないように注意しましょう!
 


 
 

さいごに

私のブログでは、介護に関する記事をいろいろ書いています。
 
特に介護技術の分野では、介護者の負担を軽減し行える方法を紹介しています。
 
興味のある方は、ぜひ読んでみて下さい(^^)
 
 

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