介護

介護するうえで大切な3つのこと

みなさん、こんにちは。
しんです。
 

✓本記事のテーマ

私が介護をするうえで大切にしていること

✓記事を読んでくれている読者さんへ

内容は少し難しいかもしれませんが、最後までみて、「こういう価値観をもっている人もいるんだ」と参考にしてもらえればと思います。
この記事の内容は、10年以上介護現場にいる私が、とても大切にしている考え方(価値観)です。
きれいごとはなしに、私の意見を書きます。

  1. 考え続ける介護
  2. チームケア【負担は分け合う】
  3. 無理しない介護

 
 
ではご紹介していきます。
 
 

➀考え続ける介護

介護には、大きく分けて「身体的ケア」と「精神的ケア」の2つに分かれます。
●「身体的ケア」
主に介助を指します。食事介助、排せつ介助、入浴介助など、その方が生活を送る上で不足している身体能力を補うことです。
身体面は、高齢になるにつれて、徐々に低下していくのが特徴です。

●「精神ケア」
人は年をとるにつれ、筋力が落ちたり、体力が落ちたりと体の機能は基本的に低下します。
しかし、その一方で精神面は低下しづらい傾向にあります。
老化により、自分の体が徐々に動きにくくなり、忘れやすくなる一方で、精神面はしっかりしているため、「情けない」「恥ずかしい」と自分を責められる方が多いです。
私は、よくご利用者が「こんな長生きしてもしゃあない」「はよ死にたい」と話されているのを耳にしました。
そういう感情に対してのケアのことを指します。

ご利用者の置かれている状況で、ケアの目的を考えよう

体が動くうちは、「自分で自分の人生の選択」していけますが、体が動かなくなり他人の世話になることが増え始めると、人生の選択肢が制限されることが多くなってくるのが現状です。
どんな人に対しても介護職として、少しでもその人らしい人生の追求はするべきです。むしろそれが仕事だと思います。
人生のゴールに、これが正解!なんてありません。
また、進行性の病気をもっておられる方は、病気の進行度合いをみながら、段階的にケアの目的を考えていかなければなりません。
「今この時期、この方にとって優先して、考えてあげなければならない問題は何か?」
それをチームで共有し、統一したケアをしていかなければなりません。

介護は常に考え続ける仕事です

 
 
しかし、介護は理想だけではできないのも事実です。
 
 


介護の現状

●施設

私のこれまでの経験上、職員の人数に余裕がある施設で働いたことがありません。
一人で10人前後の人数をみながら、「何時になったから〇〇をしないといけない」「午後から〇〇があるから、午前中の間にこれをしとかないといけない」等、常に時間に追われます。
何かやるにしても、勤務を調整したり、全員で同じスケジュールを共有しないといけなかったりと、本当にバタバタします。「身体的ケア」に追われ、「精神的ケア」をする余裕がありません。

悲しいことですが、高齢者施設での「虐待」のニュースを目にすると思います。
そんな状況で働いていて、ストレスや疲れが溜まらないわけないですよね?

とはいっても、「虐待」を肯定するつもりは全くありません。虐待は断じて許されることではありませんからね!
 
 

●在宅

私の実際の経験談です。

●私はショー3トステイで働いている時、相談員が「Aさんの家族が疲れきっている。なんとかしてあげたい」と利用期間の調整をしていました。
ある日、Aさんの利用期間が終わり、家に戻ってもらう時に送迎に付き添いました。
玄関に出てきたご家族は、「すでに体調崩してる?」と感じるほど痩せこけた表情をされていました。
そして、私に精一杯の気遣いで「ありがとうございます」と言われました。何も言えなかったです。
●ある日、Bさんがショートステイに入所されました。
Bさんは、几帳面な方で日中・夜間を通して、自分の希望を細かく職員に話されます。
夜間帯はトイレの希望が一晩に10回ほど。その都度前から抱えこむかたちでポータブルトイレへ移乗。
私とBさんの体格の違いで、私はちょうど腰が痛い位置・・・。
その朝、Bさん本人が「嫁さんがかわいそうで。私なんかがいるから」と泣きながら話してくれました。
家では息子さんのお嫁さんに介護してもらっているそうです。毎日、自分の家族の世話と仕事、そして介護。休みなしで。
これが在宅の現状です。こういう家庭は多いと思います。
施設入所を考えても、入所待ちが多くすぐには入れません。

介護に関わっている人、みんな分かってるんです。介護される人を大切にしないといけないと。

介護する側が余裕がないのが、今の介護の現状だと思います。

➁チームケア【負担は分け合う】

現在の日本の介護保険制度における介護は限界があり、介護する側の負担を"0"にするのは不可能です。
施設でも、在宅でも介護を一人で抱えると、必ず介護をする側がパンクします。

だからこそ、「チームケア」が大切になってくると思います。
考え方としては、「1つの負担をみんなで分け合う」というものです。
介護をしていてストレスや疲れが溜まってくると、「なんで私一人でしないといけないの」「なんで私ばっかり・・・」と思ってしまいます。私も経験があります。

介護はチームケアです。疲れがたまってしんどい時こそ、意識してください。

➂無理しない介護

介護技術に関しては、少なからずコツがあります。
詳しくは、この記事で紹介しています。→「介護技術の悩み【体を痛めない4つのポイント】」
今後、私のブログで紹介していく予定にしていますが、「しんどい」「体が痛い」と感じていたら、再度介護方法を見直しましょう。
精神的な負担に関しては、施設なら一緒に働く同僚等に、在宅ケアなら市区町村の窓口や高齢者総合相談センター(通称:シルバー110番)、担当ケアマネージャーに相談しましょう。お近くの認知症カフェに参加してみるのも良いと思います。

終わりに

  • 今回の記事は私が大切にしている考え方(介護観)です。
  • 介護は答えがない仕事なので、これが正解!というものはありません。
  • 読者さんの参考になればうれしいです。

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